傘山(からかさぜん)
新見市
08年6月2日 曇り 3時間

午後から、雨という予報で新見市千屋井原地区の東にある傘山へ登った。
25000分の1地図では、無名峰

阿哲郡誌にいわく「傘山(カラカサゼン)(1026m)上刑部村大井野の西方にありて千屋村井原に跨る。
南面は草原にして、放牧牧草に供し、北面は二子牧場に属す。山頂展望よく北海を臨むべし。」
井原地区を一望できるかもしれないと
期待していたが、木が大きく茂り、「草原」は勿論のこと、「山頂展望」も全くなかった。
おおかた100年前の記事であることを、うっかりしていた。

山は、かすかな踏み跡があったり、消えたり。下山は、尾根分岐が多く慎重要す。
次第に色濃くなる木々の緑の中、楽しい山歩きができた。


大井野集落から見る傘山(1026.4m)
正面一番高い木立の向こう、遠くに見える丸い山
写真左から稜線を歩き、山頂にいたる

この山をこのあたりでは、「おんぜん、めんぜん、からかさぜん」と言うそうな。
雄山(おんぜん)、雌山(めんぜん)に比べ、高さでは肩を並べるが、山容は肩を並べるとは言い難い。

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天気下り坂とのことで、いつもより早めに倉敷を出た。
井原集落を過ぎ、8時、市倉峠(いちくらたわ)到着。

駐車は、峠を少し過ぎたところへ。広さ車1台分。
峠を見守る石仏の裏から植林帯を898峰を目指し登る。


石仏

踏み跡、テープ全くない。898峰手前の尾根に出て、しっかりと白布をつける。
(この白布は結局回収できなかった。)

ここからしばらくは、尾根が明確なので安心して歩ける。
鞍部を越えてわずかに右へ。木に黄色テープを巻きながら登るが、
葉っぱの緑色の中に埋もれてしまいそうで、帰りに役に立つかどうか。

標高930mの尾根分岐まで、帰りのために細かくテープ。GPSも、細かく入力。
踏み跡があるようにも見えるが、獣道かもしれないと、注意してたどる。

その後もテープをしながらゆっくりと登り、990mの尾根分岐へ。ここは、見るからに間違いやすそう。
帰りのために、目印の白布をつける。
(これは、なんとか回収できた。)

このあとすぐに、山頂到着。


木が茂りどの方向も展望なし。
山頂付近、ガス。


三角点の標柱
三角点の石柱は探したがなかった。おかしい。

寒くなってきたので、早々に下山にかかる。
山頂から、東へ70m下ると林道があるはずだが、結構急な坂で人が通った気配なく、
来た道を戻ることにした。

帰りはは、テープ、GPSを頼りに慎重に下った。
990m分岐で、行き過ぎた。引返して白布発見。
930m分岐手前で、尾根の笹薮を避け右の植林帯を下っていると
右の小さな尾根に入ってしまい修正に時間かかった。

天気やや回復。晴れ間も出てきた。898峰手前の鞍部に来て一安心。


木々の緑が目に飛び込んでくる

898峰を越え、大きく右へとって市倉峠を目指す。
特徴のない植林帯の下りで谷に入らないように慎重に下山。しばらくすると道が見えてきた。
相変わらず同じところにいる石仏に挨拶をして、帰途につく。11時。


石仏
□保六年の文字が見える。
享保ならば、300年前。天保ならば、200年前。
いずれにしても、人の行き来を見守り続けて100年以上。

下山後、土地の方に春と、秋の2回 井原、大井野集落共同で三角点まで笹を刈るのだとお聞きした。
登山者が刈ったのか思っていたが、地元の皆さんのボランティアだった。ありがたい。
人の手が入った山は、温かみが感じられる。



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